ペ・ドゥナ演じる「空気人形」が、きれいでいじらしくて痛々しい。ラスト、「タイタニック」みたいなシーンでちょっと泣いた。大阪弁のさえないファミレス店員、秀雄(板尾創路)は、下町の古いアパートで、5,980円で買った型遅れのダッチワイフと密やかな生活を送っている。ダッチワイフの名前はのぞみ。食事の相手からお風呂、公園デートと、まるで人間の恋人扱い。そんなある日、のぞみが心を持ってしまう。心を持ったのぞみは、メイド服を着て街に飛び出し、レンタルビデオ店で働く純一(ARATA)に恋をする。前髪を下ろしたARATAはミスチル桜井風で、何がそんなに悲しいのか、常にテンションが低いが親切。てっきりいい人かと思いきや、「空気を抜かせて欲しい」などと、訳のわからない要求にがっかり。そして、かなり気の毒な最後。板尾さんが、はまり役というより板尾さんそのもの。まるで板尾さんがセリフを考え、セルフプロデュースしたのではないかと思えるくらい、板尾さん板尾さんしている。「のぞみぃ~」ってのも、やたら耳に残ってる。
おまけ
瑠璃光院の紅葉ピークはまだ少し先のよう。洛北蓮華寺は銀杏の絨毯