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ちなみにその旅は「男祭り」と名付けました。

2007.08.10

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「今からジョンの家、行ってもいい？」

うん、いいよ。待ってる。


そう告げて電話を切った後に、たまってた食器を一気に洗い上げると、
散らかっていた机の上もキレイに仕上げた。

最近あまり会っていなかったから、ちょうど話をしたいと思っていたところだ。
沖縄へ行く旅行の計画を立てているがほとんど話は進展していない。
おそらく今日の話題はそのことが中心となるだろうなと思いつつ、アロマキャンドルに火を灯す。


『ピンポーン』


インターホンが鳴ったので、ドアを開けた。


「おう、来たぞ～」


これで登場するのが、愛しのハニーちゃんだったらどんなに幸せだっただろうか。
ところが現れたのは大学時代からの友人であるカズだ。

※もったいぶって書きましたけど、電話の正体はコイツです。



会うたびに痩せていく友人を見て、仕事が忙しいのだろうと推測する。
おそらく沖縄旅行のことは考える暇もなかっただろうが、一応尋ねてみることにした。


沖縄旅行の下調べ・・・した？

「もちろん！全然してないっ！」

バカッ！！お前は手が届かないあたりを蚊に刺されろ！
ムヒが塗れなくなってしまえ。


有無を言わさず容赦なく叱った後に、カズはなにかをゴソゴソ取り出した。

差し出されたものを見ると、モスバーガーで買った食材と
人気店のケーキらしいものが用意されていた。

「ほい、これ食えよ。この前誕生日だっただろ？」

うっそ！？
さっきはごめんなさい！アレ、嘘だから！フェイントだから！
やっほ～い！！ケーキもあんじゃーん！！
お前は意外といい奴なんですね。


友人に失礼なお礼を告げると遠慮なくそれらをいただく。
ケーキなんて久しぶりだし、アルコールも摂取したためテンションがあがる。


その調子で、話題は沖縄旅行に向けての話となった。


「で、ジョンは沖縄で何がしたいわけ？」

俺？俺は水牛に乗れればそれでいい。ケーキ美味ーい！！

「す・・、他には？」

あぁ～ん？他は何も考えてねぇよー。そこにパンフレットが山ほどあるだろう？
そっから水牛に乗れるところを探しておくれなさい。

「水牛だけってお前・・」


不安げな表情を浮かべながらパラパラとパンフをめくる友人を横目にケーキを食べ終えると、
仕方なく思いつくままにアイデアを出すことにした。



やっぱ、浜辺だな！でさ？夕日が沈んでいくのを眺めてるわけよ。
で、気になってる女の子に、缶ビールを後ろからほっぺに「ピトッ」って当てられてさ？
「な～に黄昏てんのっ、はい！」とか言われたい！

「男三人で行くのに無理だろうが！仕方ないから俺が言ってやるよ～。
“うぃ～何黄昏てんだ～？まぁ飲めや～”ってな」


いらん。


あ！あと波照間島ってとこに行きたい！
知り合いの人におすすめしてもらったんだぁ。
星がめちゃめちゃキレイなんだって！！これは是非見とかなきゃ！

「だから男三人だって言ってるだろ～？ちょっと想像してみろよ」


--妄想開始--


「キレイだね」

「あぁ、ほんとにキレイだ・・・」

「このまま時間が止まればいいのに」

「・・・・・」

『でも、何で一緒にいるのがお前らなんだよ！！』


--妄想終了--


うん、やめよう。何ていうか、波照間に失礼だ。
じゃぁ俺たちっぽいのって何よー！？やっぱ水牛しかなくねー！？

「分かった分かった！水牛は乗るから落ち着け！どんだけ水牛好きなんだ、お前は」

だって、牛なのに水なんだぞ？

「意味がわからん」

そもそも水牛って・・・美味いのかなぁ。

「喰うな！」


なんだかんだ３時間ほど話をしてたのに、決まったのは水牛だけでした。
みなさん、何かおすすめの沖縄の楽しみ方があれば是非教えてください！！

男だらけの沖縄旅行はプランの段階から華がありません、ＮＥＷジョンでした。

よっし、待ってろよ、水牛。