寺島しのぶがベルリン国際映画祭で銀熊賞最優秀女優賞を獲った話題作。あの熊のトロフィー、可愛いい。「キャタピラー」って芋虫のこと。寺島しのぶ演じるシゲ子は、戦場から帰って来た夫、久蔵の姿を見て愕然とする。四肢を失い、顔に火傷を負い、口も上手くきけない久蔵は、芋虫のようだった。勲章を貰い、新聞にも取り上げられ、村人から「生ける軍神」と称えられる久蔵であるが、食欲と性欲がものすごくて、シゲ子はうんざり。ある意味、自由を奪われた「軍神の妻」の複雑な心境の変化を、すっぴんの寺島しのぶが、いろんな表情で見せてくれる。「龍馬伝」の乙女姉やんもいいけれど、こんな、理不尽な運命に翻弄されながらも、時にコケティッシュで、時に割りきった昭和の女、シゲ子もいいな。久蔵の困った人間性は、戦場での過酷な体験が作り上げたものかと思っていたら、どうやら出兵する前から、結構嫌な奴だったみたい。戦争が終わって、シゲ子が解放されて本当に良かった。
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