ひこにゃんが好きだ。
白い猫には興味がなかったが、夏に彦根城に行ったとき、道中で見かけたイラストにやられてしまった。座布団にちょこんと座っている姿の可愛いらしいこと。大阪出身の、もへろんという人が描いているらしい。
ひこにゃん絵本の「ひこねのよいにゃんこのおはなし」によると、ひこにゃんは、お殿様をお寺の前で手招きして落雷から救い、お礼にかぶとと刀を貰い、彦根城に招かれ、住み着いたのだそうだ。着ぐるみのひこにゃんは、東国原知事よろしく、いろんなところへキャンペーンにまわっている多忙者。先月テレビを観ていたら、東京の招き猫発祥のお寺にも行っていた。ご住職に「目がいいねぇ」と言われていた。そして、たまに暴走ともいえる珍行動で周囲を戸惑わせたりもする。いいな、ひこにゃん。彦根城では博物館に登場する。知らなかった私は、入城の際、ケチって博物館とのセット券を買わなかった。杖を借りてまでして、ひーこら天守閣まで登ったのに、ひこにゃんに会えなかった。だから余計に想いがつのる。
同じ白い猫でも、キティには全く惹かれない。どうしてあんなに人気があるのか不思議だ。
キティは無表情過ぎる。例外もあるが、ほとんどの場合、口がない。だから、たまに目が笑っているキティやウインクしているキティを見ると、ホッとする。キティの奴はここ数年「ご当地キティ」などといって、なまはげになったり、餃子になったり、アスパラガスになったり、めんたいこになったりと、日本全国やりたい放題のコスプレ三昧。京都では舞妓になったり、人力車をひいてみたり。しかし、あの顔、ちっとも楽しそうに見えない。キティファンの話によると、キティに口がないのは、見る人のその時の気持ちに合わせて、楽しそうにも、悲しそうにも見えるように、という心遣いらしい。私はサンリオ商品で育った初代キティ世代である。いちご新聞も読んでいた。だけど、どうも好きになれなくて、キティの悪口を言っては、周りのキティ好きから怒られている。
それでも問いたい。キティのどこがいいのか、キティを好きな自分を好きなだけじゃないのか。ちなみに私は同じサンリオキャラクターのハンギョドンに似ている。今や覚えている人も少ない80年代のキャラクターだ。人気のほどはさておき、キティなんかよりもずっと愛嬌があると思う。


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